WORKS
産業機械カバーデザイン
株式会社川島製作所様 工業デザイン事例
ピロー包装機の先駆者で100年以上の歴史のある川島製作所様では、従来の「機種」という固定概念を覆す、革新的な「モジュールコンセプト」に基づいて新しい横ピロー包装機を開発しました。将来的な拡張や仕様変更にも柔軟に対応できる、発展性の高い機械デザインを実現しています。
・縦ピロー包装機「KBF-6000UX」のデザインコンセプトと統一感を持たせ、一貫したブランドイメージを確立したい。
・必要な機能に応じてモジュールを自由に組み合わせることができ、勝手違いのレイアウトや仕様変更にも対応できるデザインにしたい。
・標準化されたモジュール構造により、機能の拡張やカスタマイズが容易になり、ユーザーが必要な機能を選択しやすく、運用面・保守面でも効率的な機械デザインを実現したい。
装置全体の横長なフォルムに合わせ、縦ピローのデザインを踏襲したデザインをご提案しました。また、勝手違いやモジュールの組み合わせが異なっても成立するデザインにより機能性と意匠性を両立しました。設計段階からお客様と密にコミュニケーションを取り、多くのご意見やアイデアを反映し、双方向のやり取りを重ねる中で、機能要件とデザイン性の両面から最適な形状を共に創り上げることができました。
ブランド統一
ブランド全体のイメージを統一するため、装置の外観に黒色のパネルを基調とし、アクセントとして赤いラインを配置しました。この配色により、シリーズ全体で統一感のあるデザインを確立し、一目でブランドであることが認識できる視覚的な統一性を実現しています。
モジュール構造を実現するデザイン
装置を構成するモジュールを自由に組み合わせることで、機能を柔軟に拡張・再構成できる設計思想をベースにデザインも極力シンプルでありながら連続性を意識した構成とし、異なるモジュール同士を組み合わせても違和感なく一体化できるようにしました。モジュール間の接合部やラインを整えることで、どの構成でも安定感のあるデザインを維持し、機能と意匠の両面から“モジュール化”の価値を最大限に引き出しました。
革新的なモジュール構造が、包装の未来を創る
1.選べる機能構成で、スムーズな導入・拡張・更新が可能
基本モジュールを自由自在に組み合わせ可能なため、初期投資の最適化、アップグレード、廃棄の最小限化が実現可能です。
また、新ラインの立ち上げや既存ラインの再構築にも、迅速に対応可能です。
2.新機構マルチモーション式エンドシーラで最高回転数300rpm、生産性10%UP
シールモーションを自在に設定でき、最適最短な袋サイズでの包装が可能です。
高機能化と同時に、機械全体の電力使用量を10%削減する省エネ設計を両立しました。
3.モジュール構造により作業効率が向上
工具レスでの部品脱着が可能となり、清掃やメンテナンスの作業性が向上。
また、仕様変更やアイテム切り換え、万が一のトラブル発生時も、迅速な対応が可能です。
サイズ:4740x1055x1380 (WxDxH)
JAPAN PACK AWARDS 2025 優秀賞受賞
川島製作所様は、1912年(明治45年)の創業以来、100年を超える歴史を持つ包装機械のパイオニア企業です。日本初の包装機を開発された実績をはじめ、時代の変化に応じた製品提供、マーケットの開拓、そしてサービスの徹底を通じて、常に業界を牽引されてきました。近年では、少子高齢化やグローバル化、環境問題といった社会的課題に対しても積極的に取り組まれており、「そこまでやるか、をつぎつぎと。」をコンセプトに、さらなる技術革新とサービス向上を追求されています。
「川島製作所だからこそ生み出せる価値」を大切にされており、安心・安全を届ける製品とサービスを通じて、お客様に感動を与えるものづくりを実現されています。その姿勢はまさに、100年を超えて選ばれ続けてきた理由であり、今後のさらなるご活躍が期待される企業様です。