WORKS
産業機械カバーデザイン
株式会社川島製作所様 工業デザイン事例
ピロー包装機の先駆者で100年もの歴史のある川島製作所様では、機能、性能を追求した新型機開発に合わせて外装のデザインも新しくし、板金加工を考慮した意匠性のあるカバーをご要望でした。デザイン、板金設計が対応できる弊社にお声がけをいただきました。
お客様は、装置の扉にたわみが発生していることから、板金による補強が必要な状況にありましたが、その補強によって外観が無骨になり、意匠性が損なわれてしまうことを懸念されていました。また、オプションでコンベヤを取り付ける場合、安全対策として扉にガードを設ける必要がありますが、そのガードが外観上目立ってしまい、装置全体のデザインバランスを崩してしまう点にも課題を感じていらっしゃいました。
構造補強とデザイン性の両立
安全性と外観の調和
このように、お客様は構造的な強度と安全性を確保しながらも、製品としての完成度や美しさを損なわないデザインの実現を求めていらっしゃいました。
装置全体の縦長なフォルムに合わせ、操作性を考慮した縦長配置のタッチパネルレイアウトをご提案しました。視線移動が少なく、直感的な操作が可能となるレイアウトで、作業効率の向上を図っています。
また、オプション対応時に別途ガードを取り付ける必要がないよう、正面のメイン扉に懐を設け、曲げ加工を施すことで、強度と意匠性を両立させました。設計にあたっては、お客様からも多くのアイデアをいただき、双方向のやり取りを通じて最適な形状を共に創り上げました。
【正面扉】
大きな投影面を持つ樹脂製扉と、特徴的な補強板金形状を採用し、特に高い強度を確保した設計としました。その結果、重厚感のある外観と堅牢性を兼ね備えた扉に仕上がっています。
【食品業界装置】
清潔性が求められる食品業界装置においては、カバー内側に埃やカスが溜まりにくい構造とするため、できる限り平面部を排除した設計を採用しました。これにより、清掃性・衛生性にも配慮した構造を実現しています。
培った機能の深化が生み出す圧倒的な生産性とずっと使い続けられる高い信頼性、これからの包装を進化させる包装機です。
・高い生産性
KAWASHIMA縦ピロー歴代最速となる、1分間で最大200袋の包装を実現しました。生産性向上に大きく貢献します。
・圧倒的な剛性・どこまでも早く
複合製缶フレームと新技術である特殊曲げ加工を採用することで剛性がアップしました。これにより機械の振動が減り、高速での包装が可能となりました。
・誰にでも使いやすく
新デザインのタッチパネルを搭載。誰でも簡単に操作できるようになりました。
・どこまでもお客様に寄り添う
新搭載のトラブルシューディング機能です。警報発生時、機械本体が解決策を提案し問題解決に導きます。
サイズ:900x1550x1420 (WxDxH)
構造:機械フレームへの板金カバー取付
カバー:SUS304
扉(窓):アクリル
JAPAN PACK AWARDS 2022優秀賞受賞
川島製作所様は、1912年(明治45年)の創業以来、100年を超える歴史を持つ包装機械のパイオニア企業です。日本初の包装機を開発された実績をはじめ、時代の変化に応じた製品提供、マーケットの開拓、そしてサービスの徹底を通じて、常に業界を牽引されてきました。近年では、少子高齢化やグローバル化、環境問題といった社会的課題に対しても積極的に取り組まれており、「そこまでやるか、をつぎつぎと。」をコンセプトに、さらなる技術革新とサービス向上を追求されています。
「川島製作所だからこそ生み出せる価値」を大切にされており、安心・安全を届ける製品とサービスを通じて、お客様に感動を与えるものづくりを実現されています。その姿勢はまさに、100年を超えて選ばれ続けてきた理由であり、今後のさらなるご活躍が期待される企業様です。