WORKS
産業機械カバーデザイン
株式会社不二鉄工所様
高い機能性と先進的な意匠性を両立したトータルデザイン
不二鉄工所様はプラスチックフィルムを代表とする様々な分野で使われるフィルム用の巻取機・スリッター機を製造しているメーカー様です。
近年ヨーロッパの競合のデザインがリニューアルされ、デザインに力を入れていきたいと広幅高速スリッターWS468型に続き、WS518型のデザイン、カバー設計でアドライズにお声がけいただきました。
プラスチックフィルム用巻取機・スリッター機の分野で高いシェアを誇る不二鉄工所様は、業界トップメーカーとしてのブランド価値をより一層高めるために、装置の外装デザインの刷新を検討されていました。特に、デザイン性と機能性を両立させながら、自社ブランドとしての一貫性と存在感を打ち出したいという思いから、アドライズにご相談をいただきました。
ブランドイメージの確立と洗練された外装
配色と視認性へのこだわり
このような課題を解決するために、ブランドの価値を高めつつ、現場での使いやすさや安全性にも配慮したトータルデザインのご提案が求められていました。
【デザイン】
本機の外観は、WS468型のデザインを踏襲しながら、さらに洗練された印象を持たせるよう設計しました。
正面には斜めの造形ラインを取り入れ、カット動作(スリッタ)を想起させるような、動きのあるシャープでスタイリッシュなデザインを目指しています。
配色は、傾斜部から切り替える構成とし、コントラストのはっきりとした視覚的にメリハリのある配色としました。
さらに、カバーの縁にLEDを内蔵することで、装置の稼働状態をあらゆる方向から視認可能な構造としています。
【設計】
■ カバー全体構造
コストの低減と作業効率の向上を考慮し、クレーンでの作業を前提としたユニット単位の組立式構造を採用。装置本体とは後組みとすることで、現場での組立を効率化しました。
カバーの組立作業性を高めるために、シンプルな引掛け式構造を導入。これにより、作業時間の短縮と品質の安定化を両立させています。
正面上部カバーは迫り出し形状とすることで、作業者のメンテナンス性を確保。取付部の強度については、CAE解析により十分に検証を行い、安全性にも配慮しています。
輸送時の安全性と作業の効率化を目的に、専用の運搬治具も設計。搬送および据付作業の簡略化を図りました。
視認性とデザイン性を両立させるために、大型のLEDチャンネル文字を採用。機能美を追求した設計となっています。
対象物 包装用CPPフィルム
原反径 MAX. Φ1300mm
巻取径 MAX. Φ1100mm
原反幅 MAX. 3700mm
巻取幅 500~2800mm
速度 MAX. 800m/min
裁数 1~4裁
サイズ:6960x4500x2820 (WxDxH)
構造:機械フレームへの板金カバー取付
カバー:SPCC、STKR