プロダクトデザイン事例
電気式貫流ボイラー
電気式貫流ボイラーは、発熱に電気を使うため、燃焼系に比べて高い環境順応性、簡易な操作性、場所を選ばない設置性などに利点があり、将来的な展望が開ける。
日本電熱株式会社
フロントフェイスに印刷樹脂板を採用することによって、家電製品のような柔らかい印象を持たせることができます。透明樹脂の裏面よりインクジェット印刷する工法であり、表面は透明感のある光沢があります。文字、ロゴ、カラーの塗り分け、テクスチャー(模様)透明窓を作るなど、自由にデザインすることができます。1個からの小ロットでも低コストで制作可能なので、展示会モデル、記念モデル、特注モデルなどへの専用デザインの展開が容易になります。
機械カバーのプロダクトデザインへの要望
製品リニューアルに向けたデザインとしたい
日本電熱70周年記念として、ロングセラー商品であるエコフットをリニューアル。
デザインを一新し、日本電熱らしさを表現したい、コーポレートカラーは赤。
メンテナンス性を考慮してほしい
現行の機械は定期メンテナンス時に全てのカバーを取り外す必要があり、労力と時間がかかっている。
もっと容易に着脱できる構造にしたい。
フレームに合わせて筐体を設計してほしい
既にリニューアル設計が進んでいるため、主要の構成部品と制御盤の配置、フレームサイズが決まっている。
本体の設計に合わせて筐体を設計してほしい。
工業デザイン、構造設計、製作までをアドライズが担当
工業デザイン
構造設計
カバーの製作
工業デザイン
工業デザインの最初のステップとして、大きく3種類程度のラフデザインを考案します。その後、お客様とレビューを重ねます。デザインイメージ、カラー、設計条件、などなど、様々な要素を満たすデザインを生み出すため、構想しては絵に描き起こす作業を繰り返します。 1つのデザインを決定するまでにカラーや細部のバリエーションを含めると30案を軽く超えます。
提案のラフデザイン
構造設計
デザインが決定すると、構造設計の工程に入ります。デザインイメージを実際の製作物として再現するために、様々な構造上の工夫を考えてゆきます。
メンテナンス性を考慮
本機のメンテナンスのポイントは大きく2点あり、1つ目が制御盤へのアクセス、2つ目が電気ボイラーへのアクセスが容易であることです。1つ目のポイント、制御盤は機械の正面側に配置されるため、正面カバーを扉(開き戸)にし、ロックハンドルを用いて開閉する構造としました。2つ目のポイントである電気ボイラーは、機械の上部後方のカバーを分割し、着脱に必要なネジを4本まで減らすなど、カバー着脱を速やかに行えるようにすることで、簡単に露出できるようにしました。
納入品
カバー仕様
サイズ:515x1412.5x1115
構造:板金カバーによるモノコック構造(一部にフレーム)
材質+表面処理
カバー:SPCC+メラミン焼付塗装
フロントフェイス:アクリル製(印刷樹脂板)
お客様の声
最終デザインが決定するまでに、何度もデザインの変更や修正をお願いしたが、デザイナーの唐澤さんはとても丁寧に対応してくれた。筐体について、デザインから板金設計、製作まで担当してもらえたので、内部の機械設計に集中できた。開発納期に間に合った。容易にカバーが取り外せるようになったので、ボイラーのメンテナンスが楽になる。