私達の身の回りでは、日常、さまざまな「機械」が働いています。
どのような機械も、分割できない単一の構造物で成り立っていることはまずありません。ほとんどの場合、機械はいくつもの要素(部品、部材、モジュール、材料などと呼ばれます)によって構成されているはずです。これら要素を例えば目的によって分類してみると、以下のように整理することができるでしょう。
- 荷重を受け止め形状を維持するため(構造要素):フレーム、脚、アーム、ブレース...
- 外観を整えるため(外観要素) :シェル、ボディ、カバー、外板、シャシー
- 機能を実現するため(機能要素) :下記参照
受け持つ役割でさらに分類してみます。
- 結合(ねじ..)
- 伝達/制御(ギア、ベルト、ねじ、ばね..)
- すべり(軸受、ベアリング、ボールスプライン..)
「ねじ」は、主に結合という役割を受け持つ機能要素です(たまに伝達という役割も受け持ちますが)。それは、機械の中にあって確実に果たされなければならないあたりまえの使命を一身に負うものとも言えるでしょう。ある意味、最も信頼されるべき大切な部品のひとつかもしれません。
「ねじ」は、製品になってしまうと外からは見えにくいという点でも、装置など性能の一部として機能することがあまりないという意味でも、正直目立つものではありません。しかし、いざ機械を組み立てる際、思わぬつまづきの原因になるのが「ねじ」であり、装置の稼働中に起こる不具合の原因として必ず浮かび上がってくるのが「ねじ」であることもまた事実です。