干渉認識コマンドは、アセンブリをした部品同士の干渉を
簡単に検出することができます。
SOLIDWORKS2019からこの干渉認識が部品ドキュメントの
マルチボディで使用できるようになりましたね。
※マルチボディ・・部品ドキュメント内に複数のソリッドボディがある状態
マルチボディでも使える「干渉認識」
干渉認識はこれまではアセンブリで使用できたコマンドです。
ここでは、
アセンブリドキュメントでアセンブリをしたモデルと
そのモデルを部品ドキュメントのマルチボディに変更したモデル
を使用して干渉認識を比較してみます。
使用するモデルは歯車ポンプです。
歯車は、円筒形の簡易的な形で作成しているため干渉が起きます。
●アセンブリドキュメントでの干渉認識
評価タブ→「干渉認識」コマンドをクリック。
「計算」をクリックすると干渉結果が表示され、
上下の歯車に干渉が起きていることが確認できます。
(他にもネジ部に干渉が起きていますね)
●部品ドキュメントでマルチボディ状態の干渉認識
次に、歯車ポンプのアセンブリをマルチボディ化したモデルで
アセンブリと同様に干渉認識を行います。
ドキュメントは部品です。
(部品ドキュメントのアイコンとソリッドボディが複数あることが確認できます。)
評価タブ→「干渉認識」コマンドをクリック。
「計算」をクリックすると干渉結果が表示され、
アセンブリと同様の箇所に干渉が起きていることが確認できます。
このマルチボディの干渉認識は、
アセンブリドキュメント内にマルチボディの部品が含まれいる場合
も干渉を調べることができます。
これは、鋼材のようにマルチボディで構築する部品が混在する組立品で有効です。
(鋼材機能を使用するとマルチボディになります。)
下図のモデルは、
フレーム部:鋼材機能を使用して作成した部品
カバー:それぞれ作成した部品
それらをアセンブリドキュメントでアセンブリしています。
「干渉認識」コマンドで確認をします。
その際に、オプションの「マルチボディ部品の干渉部分を含む」にチェックを入れます。
「計算」をクリック確認すると・・・
マルチボディになっている鋼材部分に干渉があることがわかりました。
どうやら鋼材同士の突き合わせ処理を忘れたようですね。
まとめ
マルチボディの干渉認識は、部品ドキュメントで使用する以外にも、
アセンブリドキュメントにマルチボディの部品が含まれている状態でも使用できます。
ぜひ、お試しください。
―――――――
余談ですが・・・
SOLIDWORKS2018以前でマルチボディの干渉を確認するには、
「組み合わせ」コマンドで代用できますよ。